『海外留学で友達は簡単にできる!』
高校生の海外留学において友達を作る 3 つの方法について紹介します。
- 興味がある授業を選択する
- 積極的に話しかける
- 自分が留学生であることを最初に話す
今は高校や大学での海外留学が一般的になりました。私自身、中学2年生で2週間のカナダ研修、3年生で1週間のオーストラリア研修、高校1年生で1ヵ月のカナダ研修を経て、高校2年生で1年間のアメリカ留学を経験したことがあります。ここでは、高校生の海外留学についてお話ししたいと思います。
留学に行く前、同じ時期に留学に行くメンバー達とキャンプに参加し、留学から帰ってきた先輩の話を聞きながら、留学の心構えについて学んだことがあります。
その中で、1つ不思議なことがありました。
多くの留学経験者が「最初の3ヶ月は友達ができなくて当然」と言っていたのです。彼らの話によれば、最初はなかなか慣れないから、最初は英語が話せないから、最初はどうしていいのかわからないから、などの理由で、友達ができないというのはごく自然なことだったようです。
しかし私は敢えてこれに反発したいと思います。どれだけ慣れなくても、英語が話せなくても、どうしたら良いのか分からなくても、友達はできるのです。

『友達を作る方法(その1)ー興味がある授業を選択する』
日本の高校は学校が履修科目を決定するため、高校生に授業選択の自由はありません。
しかし海外は、卒業単位を埋めながら好きな科目を履修するというスタイルが多いです。そんなときには、ぜひ興味がある授業を選択するようにしましょう。
高校の留学には主に2種類あります。
海外の高校では単位を取らずに授業を受け、日本に帰ったら元の学年に戻る。例えば 2 年生で留学に行ったら、帰国後はまた2年生になり、元の同級生と一緒に卒業できないというスタイルです。
もう一つは、海外の高校で単位を取得し、日本に帰ったら今までの同級生と一緒に進級する。例えば2年生で留学に行き、帰国後は3年生になるというスタイルがあります。
もしも後者の、留学先で単位を取らなければいけない場合は、履修が必要な科目が決まっているでしょうから、どの授業を履修するかと言う自由があまりないかもしれません。
しかし、単位を取得しない場合はどの科目を履修するのも自由ですから、自分が楽しめそうな授業を取ることがお勧めです。
私が留学に行った時は、お世話になっていた事務所の指定により、アメリカ史とアメリカ文学の授業が必須でしたが、それ以外は何を履修しても構わないと言われていました。
とは言えどんな授業があるのかわからず、ガイダンスの先生とホストマザーに勧められるがまま授業を履修してしまい、失敗したと思う部分もあります。
私が履修したクラスは、スペイン語、美術、体育、家庭科、聖歌隊、アメリカ史、アメリカ文学でした。体育と家庭科以外は好きなものばかりで、友達も作りやすかったです。
しかし、体育と家庭科は失敗したと思っています。
ガイダンスの先生からは「体育はチームプレーだから友達が作りやすい」と言われていたのですが、私は体育が大の苦手です。全科目の中で体育の成績が1番悪いです。
体育でホッケーやバスケットボールをしても今ひとつルールをわかっていなかったり、足を引っ張ってしまったりして、友達を作るどころではありませんでした。
家庭科の授業では、家庭科の授業だったはずなんですが毎時間コンピュータールームに連れて行かれ、ただコンピューターを使って、インターネット検索でもゲームでもいいから何かしろと言われていました。
特に試験を受けた記憶もありません。クラスメートのほとんどはゲームに熱中しており、友達を作ると言うよりもただ単に個人の時間でした。
それに比べて、もともと興味があって自主的に履修したスペイン語や美術、聖歌隊の授業では友達ができやすかったです。
もともと外国語の授業はペアワークやグループワークも多いですから友達が作りやすく、美術の授業でも美術に没頭しながら友達といろいろ話ができました。
音楽は大好きなので、聖歌隊でもみんなと話が盛り上がり、とても楽しかったです。歴史や文学の授業は難しかったですが、聖歌隊のクラスメートが一緒に歴史や文学を履修しており、わからないところを教えてもらうなど、助けを得ることもできました。
こう考えると、興味がある授業や好きな授業を履修した方が、友達はできやすいです。確かに日本にはない科目を履修した方が良いとも言えますが、日本にはない科目を楽しむ位の意気込みで履修しない限り、周りに流された授業の選択の仕方は危険です。
私のように「友達ができやすいから」と言われて苦手な体育の授業を履修してしまえば、その授業ではなかなか友達ができなくなってしまいます。
確かに留学生の間では体育の履修が勧められていますが、もしあなたが体育は苦手と言う人であるならば、体育の履修は避けた方が無難です。
もしも好きな科目が思い浮かばない、何を取ったら良いのか分からないと思う場合は、外国語の授業がお勧めです。
外国語の授業は前述の通り、ペアワークやグループワークも多いですから、必然的に誰かと話す機会を得ることができます。音楽や美術などの芸術系統の授業は、もしそれらの授業が好きでは無いならば避けた方が良いでしょう。
芸術系統の授業は各自が自分の作品に没頭する可能性がありますし、歌が苦手なのに音楽の授業に参加しても、それは体育が苦手なのに体育の授業に参加するのと同じ位の苦痛があるかもしれません。

『友達を作る方法(その2)ー積極的に話しかける』
国によりますが、外国の高校ではクラスごとに教室を移動することが多いです。そのため毎時間クラスメートが変わります。
日本のように、毎日朝から夕方まで同じクラスメートと過ごすと言うわけでは無い為、日本人から見ると友達ができにくそうに感じるかもしれません。
知らない人に話しかけるなんて不安、と思う人もいるかもしれませんが、ぜひ積極的にクラスメートが話しかけましょう。
例えば「この教室は○○の教室だよね?」「今日の授業、どう思った?」などでも構いません。もちろん人によっては、知らない留学生であるあなたに話しかけられ、「誰?」みたいな表情をする人もいるかもしれません。
しかし全員が全員、そんな表情をするわけではありません。相手から話しかけられることを待ってばかりでは、友達は一生できないと心得ましょう。自分から話しかけてこそ友達ができるものです。
また、いちど相手に話しかければ、今度は相手から話しかけてもらえるかもしれません。
もしも自分はどうしても話しかけることができない、と思うならば、話しかけてもらえるような工夫をしましょう。
私が留学中に感じた事は、例えば小さな折り紙で作った千羽鶴をキーホルダーのようにしてカバンにつけていたことがあるのですが、これに関しては「それかわいいね!」「それどこで買ったの?」などと話しかけられることが多いと言うことです。
折り鶴は海外でも有名ですが、やはり相手の目を引く形で身に付けていると、周りから話しかけてもらえました(別に話しかけてもらいたくてやったわけでは無いのですが)。
しかし、これは逆に利用することもできます。ブランド物など、高級なものを身に付けるわけではありません。日本文化をあしらった何かを身に付けていると、とにかく話しかけられることが多かったため、個人的には、もしも周りに話しかけることが苦手ならば、相手から話しかけてもらえるような小細工をしたら良いのだと感じています。
私は、最初は美術の授業で友達を作ることができませんでした。美術の授業はどちらかと言うと「単位が簡単に取れる」といった軽い気持ち履修している人が多いです。それに私自身は美術が好きだったこともあり、そもそも周りとは波長が合いませんでした。
しかし私が美術の作品作りに没頭していると、周りから「それどうやって作ったの?」「どうやったらそういう作品ができるの?」と興味をもたれるようになり、徐々に友達が増えていきました。

『友達を作る方法(その3)ー自分が留学生であることを最初に話す』
誰かと話をすれば名前を聞かれたり、学年を聞かれたりすることがあるでしょう。その場合は最初に、自分は留学生であると言うことを話しましょう。
自分は留学生であり、英語を勉強している、今はまだここに来たばかりで英語が上手に話せない、などと言うことを最初に話しておくことで、たとえ英語を間違えたとしても相手はそれを許容してくれます。
例えばアメリカなどは多文化社会ですから、英語が苦手なアジア人なども普通に生活しているのです。
そのため、英語が上手に話せないアジア人留学生がアメリカの高校に通っても、「英語が話せないイコール留学生」と察してもらうことはできません。むしろ「英語が話せない人」とマイナスイメージを持たれてしまう可能性さえ考えられるのです。
自分が留学生であると言うことを明らかにすれば、周りはあなたが留学生であると言うことに興味を持ってくれるかもしれませんし、「友達になろうよ!」と言ってくれるかもしれません。
一生懸命英語を話すことは大切ですが、現地の生徒の振りをして頑張らず、最初から自分は留学生であると明かしてしまった方が、相手はあなたを留学生として見てくれますから、あなたが授業についていけなかったり、周りが何をしているのか分からなかったりしても教えてくれるでしょう。
あるいはパーティーなどにも招待してくれるかもしれません。もしかしたら日本について興味を持ってくれるかもしれないのです。
これは、各クラスの先生にも同じことが言えます。日本の学校ならば留学生が来れば、どの教員もその生徒を留学生として認識します。
しかし、多くの国ではそんな事はありません。授業を教えている教員だからといって留学生を一人一人把握しているとは限らないのです。私が言っていた高校は、校長先生やガイダンスの先生、カウンセリングの先生以外、私が留学生であると言うことを知っている人はほとんどいませんでした。
そのため、私は初日の授業後にすべての先生のところに行き、自分は留学生であり、英語がよくわからないと言うことを話しました。
「留学生なら、あなたが頑張ってさえいれば、結果にかかわらず成績で A をあげる」
「わからないところはなんでも聞きなさい」と言ってくださった先生もおり、言わなかったらどうなっていたんだろう!と逆に不安に思います。
(1つだけ、「頑張りさえすれば A をあげる」と言われたのに B しか取れなかった授業もあります。頑張りが足りなかったみたいです)
また、先生が私の存在を留学生として認識してくれていたため、私が授業中に明らかに困っていると、他のクラスメートを指名して「ちょっと手伝ってあげて」と言ってくださることもありました。
そこから友達になった人もいます。自分が留学生であると言う事は最初からあからさまにしてしまったほうが絶対に得です。

『小さな1歩でも問題なし!勇気を出してみよう!』
- 好きな科目を履修する
- 周りには自分から話しかけ、話しかけられるような小細工をする
- 自分が留学生であることを明らかにする
これら3つを守ることで、友達を作るチャンスを格段に増やすことができます。
留学は、もちろん楽しいことばかりではありません。悔しいことや悲しいこともたくさんあります。
しかし、友達ができなくて当たり前なんて捉えてはいけません。1年間留学に行き、3カ月間友達ができないと言う事は、留学期間中の4分の1を無駄にしているのです。それは非常にもったいないことです。
今は SNS が発達していますので尚更、留学中にできた友達は一生の友達になるかもしれません。私は Facebook をよく使いますが、留学中の友達も多くが Facebook を使っており、今でも交流を続けています。
留学は友達ができてこそ楽しいものになります。そのため、「友達ができなくても仕方がない」と自分を正当化せず、積極的に良い人間関係を構築しましょう。
留学中に友達をたくさん作ることで、あなたイメージしている英語力をイヤでも手に入れられます。授業も楽しく受けられるようになるきっかけになりますので、勇気を出して話していきましょう!小さな1歩からすべてが始まります。
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