『沖縄の米軍基地内はまさにアメリカ』
1. 「沖縄は暑い」ということに誇りがある
2. 電気代、水道代、光熱費は…無視?
3. ホストファミリーが連れて行ってくれた観光地
ここでは、沖縄の米軍基地でホームステイをしたときに驚いた、上記の3つについて紹介します。
沖縄の米軍基地と言えば、誰もが知っていますよね。私は高校3年生の夏に、沖縄の嘉手納基地でホームステイをしたことがあります。
東京在住の祖父母から横田基地の話を聞かされて育ったため、嘉手納基地でのホームステイに行く前はワクワクとドキドキでいっぱいでした。
横田基地や嘉手納基地と言えば、日本国内のアメリカとも言われる場所です。
日本で車を運転する場合、左側を走ります。しかし、かつての米軍基地内はアメリカと同じく、右側を走っていたそうです。
しかし、あまりにも事故が相次いでしまったことから、「やはり日本国内なんだから、左側を走ろう」と決められたそうです。
そんな日本国内のアメリカ、嘉手納基地でのホームステイで驚いたことを紹介します。

『米軍基地でのホームステイで驚いたこと(その1):「沖縄は暑い」ことに誇りがある』
ホストファミリーに会い、話をしたときに感じたこと、そしてホストファミリーの近所の友達が訪ねてくれたときに話をして感じたことです。
米軍基地にいるアメリカ人は、「沖縄は日本一暑い場所である」ということに誇りを持っているように感じました。誇りというよりは、プライドかもしれません。
確かに、沖縄は日本で1番暑いというイメージはありますよね。
私がホームステイをした時は8月の半ばでしたから、日本本土でも残暑が厳しい時でした。
私も日本本土でそれなりに暑いと言われる地域の出身ですが、私が沖縄に行ったときには、気温は高いけれども湿度はそこまで高くないと感じたものです。
そのため、「日本で1番暑い」はずの沖縄でも、私は、体感温度は日本本土の方が高いのではないかと感じていました。
しかし、ホストファミリーやホストファミリーの友達が口々に「沖縄は暑いでしょう?」と聞いてきたので、思わず「体感温度は本土の方が暑い」「多分本土の方が湿度が高い」と言ったら、そこにいたほぼ全員に不快な顔をされた記憶があります。
別にどこが暑いか暑くないかは、決して競争ではありません。
その後も「沖縄は日本一暑いのよ」「本土の方が涼しいに決まっている」と言われ続けました。
今なら、「はい、そうですね」と話を合わせますが、私自身、当時は 18 歳で、そこまでの余裕がありませんでした。
しかし、少なくとも沖縄に住むアメリカ人にとっては、「沖縄は何があっても日本一暑い場所」だという印象を持ちました。

『米軍基地でのホームステイで驚いたこと(その2):電気代、水道代、光熱費は…無視?』
そんなホストファミリーの家に着いて1番最初に驚いた事は、冷房が効きすぎている事でした。おそらく、18度くらいの設定だったのではないかと思います。
日本本土はクールビズだのエコだのと言われていますから、よほどでないと10度代の気温は経験しませんよね。
しかも、迎えに来てくれていた間、つまり外出中も冷房がつけっぱなしであったということにも驚きでした。
さらに聞いてみると、「沖縄は暑いから、夜も冷房は消さない」「冷房を消したら大変なことになる」ということでした。つまり、冷房は 24 時間つけっぱなしということになるのです。
さらに、ホストファミリーやその友達と話していた時、ホストファミリーの友達が「うちはテレビは24時間消さないの」と言ってきました。
寝ている間もテレビをつけている理由が分かりませんでしたが、話を聞いていると、電気代や水道代、光熱費に関する節約という考え方が全くないようでした。
あまりに不思議だったため、「もったいないと思わないのか」と聞いたところ、衝撃的な回答が返ってきました。それは「だって、それらを払っているのは日本政府だから!」
そう、いわゆる「思いやり予算」というものです。
当時高校 3 年生だった私は、あまり政治経済には興味がなく、授業もなんとなく聞いていただけでしたが、そんな私の頭の中にも「思いやり予算」という言葉が浮かびました。
つまり、日本政府が支払っているため、どれだけ電気や水を使っても、彼らの家計には影響がないのです。
そんなこんなで、ホストファミリーから「夜も冷房は消さないから」と言われたのですが、私にとっては部屋があまりにも寒く、この部屋で寝たら絶対に風邪をひくと確信があったため、私の寝る部屋だけ冷房を止めてもらいました。
それでも、「冷房を消したら、朝大変なことになるわよ」と何度も言われました。しかし、意外に日本本土よりも快適な朝を迎えることができ、やはり沖縄の方が、体感温度が低いと感じたものです。

『米軍基地でのホームステイで驚いたこと(その3):ホストファミリーが連れて行ってくれた観光地』
私のホストファミリーには、同い年のホストシスターがいました。ホストファミリーの家に着いた後、ホストマザーの運転でホストシスターとその友達と一緒に「観光」に行くことになりました。
最初に連れていってもらった場所は、なんとイオン嘉手納店でした。
つまり、明らかに日本のショッピングモールなのです。確かに日本本土のショッピングモールよりもアメリカ人のお客さんが多かったですが、やはりどこを見回しても日本語しか書いていない、普通のイオンのショッピングモールでした。
しかし、ホストシスターから「ここは沖縄で有名なショッピングモールなの!」と言われ、少々反応に困りました。
ショッピングモール内の専門店は本土のそれとはあまり変化がなく、確かにアメリカ人が多いこと以外に違いはなかったように思います。
アメリカにも似たようなショッピングモールや、それ以上に規模の大きなショッピングモールはたくさんあります。
しかし、「観光」として最初に連れて行かれた場所がイオンショッピングモールであるということに衝撃を受けました。
その後に出かけた場所は、美浜タウンリゾート・アメリカンビレッジでした。
アメリカの雰囲気を真似して作られたショッピングエリアですから、確かに観光地と言えば観光地なのかもしれません。
しかし、私が行ったときにはやはりアメリカ人が8割位を占めており、何とも言えない不思議な気持ちになった記憶があります。
帰りに見かけた店舗や居酒屋なども、多くがアメリカ人を対象とした作りになっているような感じがして、高校 3 年生でありながらも「沖縄は観光業と米軍基地で経済が回っている」といった印象を持たざるを得ませんでした。

1. 「沖縄は暑い」ことに誇りがある
2. 電気代、水道代、光熱費は…無視?
3. ホストファミリーが連れて行ってくれた観光地
いかがでしょうか。沖縄は確かに日本の一部なのに、やはりアメリカの名残が強く残る、そしてまるでアメリカのような街を築いている地域だと感じました。
もちろん、先ほども述べたように、高校3年生の時の私は政治にも経済にもほとんど興味がありませんでした。
そのため、もし今同じ経験ができるならば、当時とは違った感想を持つことができるのかもしれません。
しかし、政治や経済に興味がない、ごく普通の18歳が経験したホームステイは、「確かに日本なのに、アメリカを経験する」といった不思議なものになりました。
ホストファミリーには本当によくしてもらい、夜には米軍基地内の様々な施設を見せてもらいました。前年、アメリカ留学していたときに大好きだったファーストフード店、タコベルにも連れて行ってもらい、とても嬉しかったです。
そこに住んでいる人と同じ生活をし、そこに住んでいる人の目線で街を案内してもらうと、ただの観光旅行では見えてこないものを見ることができます。
この米軍基地でのホームステイは、確かに私の視野を広げてくれました。
米軍基地側の視点を隠さずに教えてくれたホストファミリーと、ホストファミリーの友人に心から感謝しています。
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