インドなどITエンジニアの人件費が安い国に業務の一部を移すオフショアリング、ITワールドではもうおなじみですよね。あなたの会社でオフショアリングが導入されたとしましょう。
毎日インドのチームと一緒に仕事をすることになりました。するとチーム内は英語でのコミュニケーションがマストになりますよね。数あるビジネス英語の勉強法からどんな方法を選んで何から始めたらいいでしょうか?
一般的なビジネス英語学習法を一から始めていくと、せっかくの勉強も大部分がムダになってしまう可能性があります。なぜならオフショアリングで必要とされる英語は限られているからです。
例えばプログラムのソースコードなど、技術が共通ならITエンジニア同士は国が違っても通じ合えますよね?
オフショアリングの場合に必要なのは、『チームで決まったゴールに向かってプロジェクトを進めていく』ための英語が主なんです。
そしてそれがあなたが必要な英語の勉強になるでしょう。忙しいITエンジニアであるあなたが効率よく、無理なくできる勉強法をカテゴリー別にまとめてみました。
1.過去のメールを見直してよく使った単語を英語にする
2.チャットで使う略語を覚える
3.英語で技術書を読み流す
4.楽しく英語に耳を慣らす。
[1.過去のメールを見直してよく使った単語を英語にしてみましょう。]
オフショアリングが始まる前も後も、一緒に働く相手が日本にいるか外国にいるかの違いだけで仕事の内容は変わりませんよね。ということは、あなたの過去の業務メールが、覚えたい英文フレーズの宝庫ということです。
作業工程の節目のメールなどを探してみて、よく使っている言葉を英語にしてみて下さい。増えてきたら動詞・名詞・言い回しなどとカテゴリー別にしてもいいですね。
オフショアリングでよく使う『名詞』
・作業工程の節目:milestone
・工程:phase
・仕様書:specification
・負荷試験の証拠:stress test evidence
・代替案 :alternative
・締め切り:a dead line
・進捗報告:progress report
オフショアリングでよく使う『言い回し』
・エラーになる:return an error
・担当者になる:in charge of
・問題なさそう:looks promising
などです。これがオフショアのチームとのコミュニケーションに使える、あなたに最適の単語帳になること間違いなしです。

[2.チャットで使う略語を覚えましょう]
コーディングなどの作業中にちょっとした質問をしたい時など、電話より社内チャットで連絡を取り合うことが多いですよね。
同じ顔が見えないコミュニケーション方法でも電話より断然気楽です。チャットはスピードが重視です。ITエンジニアの人はタイピングも早いですし、コマンドも基本は英単語なのでスペリングもそれなりに得意ではないでしょうか。
ここではさらにスピードアップを狙って略語を覚えましょう。例えば、
オフショアリングでよく使う『略語』
・なるべく早く=ASAP: as soon as possible
・参照=RE: reference
・ところで=BTW: by the way
・ご参考までに=FYI: for your information
・ありがとう=TY: thank you
・また後で話しましょう=TTYL: talk to you later
・〜なしで=w/o: without
・〜付きで=w/: with
・お願いします=PLS: please
などが仕事場でのチャットにも使える代表的なものです。
ただし略語はカジュアル仕様ですから、報告書などに使えるものは少ないので注意しましょうね。
[3.英語で技術書を読み流しましょう]
得意なプログラミング言語などの技術書を英語で読んでみましょう。自分がよく知る技術を英語で読むとどんなニュアンスなのかを知ることが目的です。技術を学ぶことが目的ではないので流し読みで大丈夫ですよ。
・黄色と黒のカバーでおなじみのDummiesシリーズは読みやすくておススメです。
・英語版と日本語版をどちらも読んで比べてみたい方は、日本語訳が多く出ているO’REILLYシリーズがいいでしょう。
・アマゾンから出ているキンドルなどの電子書籍で読むことをお勧めします。分からない単語があっても辞書機能が入っているので、電子辞書を持ち歩く必要がありません。

[4.楽しく英語に耳を慣らしましょう。]
英語は聞きなれることも大切です。でもやっとリラックスできる就寝前のひと時に難しい単語が連続の海外ニュースを聞いても、長い一日で疲れた脳ではなかなか耳に入ってこないのではないでしょうか。
それよりも、身近な話題をトピックにしたコメディ番組などで楽しく英語を聞く方が効果的です。聞き覚えがある単語が多く出てくるはずですから、無意識に耳に残ります。
そうやって少しずつ英語を聞きなれていってくださいね。見る際には以下の事を実行してみて下さい。
・見るときはキャプションを付けましょう。
・聞くだけでも効果があるので何度も繰り返しましょう。
ITを題材にしたオススメのコメディはこちらです。
・「ハイっ、こちらIT課!」’The IT Crowd’
イギリスのTVシリーズ。ヘルプデスクで働く若者たちを題材にしています。
・「シリコンバレー」’Silicon Valley’
アメリカのTVシリーズです。IT企業のスタートアップで頑張るプログラマーと仲間たちのコメディです。
・「アウトソースド」’Outsourced’
アメリカ映画です。コールセンターものですが、インドへのアウトソースが題材になっており、アクセントや文化面でのストーリーが色々ためになりますよ。TVシリーズも出ています。
余談ですがオフショアリングでもっとも多く聞くのがインド英語ではないでしょうか。ヒングリッシュなどといいますよね。
アクセントが強く聞き取りにくいと言われますが、最近はなまりを中和する ’neutralization training’ をスタッフに受けさせている会社も増えているようです。インド英語に慣れたいなら以下も見てみて下さいね。
・「きっと、うまくいく」’3 idiots’
インド映画です。IT系大学生3人組が将来について色々考える話です。
・’Mumbai calling’ *邦題が見つかりませんでした。
イギリスのコメディシリーズで、コールセンターで働くインド系イギリス人を題材にしています。
以上いかがでしたか。グローバル化で英語のニーズはますます増えていきます。英語はあなたの仕事のチャンスをより増やしてくれるツールの1つです。頑張って習得していきましょう!
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