『日本国内でも英会話の上達は可能』
グローバル化が進み、日本国内においても英語に触れる機会が増えました。また海外旅行も一般的となり、外国に行った経験があると言う人も多いと思います。それに伴い、「英会話を勉強したい」と思う人も多いのではないでしょうか。
しかし同時に、英会話を上達させるためにはネイティブの講師がいる英会話スクールに通わなければいけない、留学に行かなければいけないなど、お金をかけて英語を勉強したり、実際に外国に行ったりしなければ英会話を勉強することはできないと思っている人も多いのではないでしょうか。
月に何万円もかかる可能性がある英会話の学習は、まるで贅沢な趣味のように捉えられることもあります。
日本国内で英語を使う機会はほとんどありませんから、もしも自分の英語を使いたい、英語で会話をしてみたいと思うのであれば確かに海外に行く必要があるでしょう。しかし、英会話の勉強そのものならばお金をかけず、日本国内である程度可能なのです。

『オーストラリア研修で大失敗』
私は中学生の時からホームステイ研修に参加し、高校では 1 年間の留学を経験しました。
しかし、中学 3 年生で行った 2 週間のオーストラリア研修で英語への自信をなくしてしまったのです。私たちが行った場所はオーストラリアでも田舎で、方言が強いところでした。オーストリア英語自体、私たちが学校で学ぶアメリカ英語とは違うため、今思えば仕方がない部分もあるのですが、学校で学んできた発音や表現がなかなか通じません。それに気候の違いから体調を崩して元気をなくしたこともあり、私は自分の英語力のなさを痛感しました。
この時、「ホームステイをすれば必ずしも英語が上達するわけではない」と言うことを実感したのです。ホストファミリーは私の英語を理解しようと努力をしてくれました。しかし、それはあくまでも私が単語を並べて話そうとするからであり、決して正しい英語の表現を学んでいるわけではなかったのです。
中学の頃から、私は高校で交換留学をしたいと考えていました。しかしこのオーストラリア研修での経験から、大して英語がしゃべれないまま留学をしても、意味がないと思うようになったのです。でも、とある友人との出会い、そして留学中での経験から、私の英語力は飛躍的に向上することができました。ここでは、その方法を紹介したいと思います。

『日本国内にいながら英会話を上達させる2つの方法』
① 友人と英語でチャットをする
高校 1 年生の時、韓国の友達ができました。彼女は英語が話せたので、私たちは彼女が韓国に戻った後、インターネット上でチャットをし始めたのです。その頃はまだインターネットが普及し始め、各家庭がやっとパソコンを持ち始めたような時代でした。
英語でチャットをする、英語でメッセージを送り合うと相手の文章を読むことができるため、相手が何を言っているのか容易に理解することができます。そして自分の言いたいことを書く際も多少の時間を取ることができるため、英会話より楽に会話ができるのです。
英会話だと、相手の発言を聞き取れなければ会話になりません。しかしチャットならば目の前で会話が繰り広げられていますので、会話を読んで理解することができます。また自分の言いたいことも単語を調べながら書くことができますから、これは英会話の特訓になるのです。
最初は相手のメッセージを読んでもなかなか理解ができず、自分の言いたい事を書く際も時間ばかりかかってしまったのですが、友人が根気よく付き合ってくれたおかげで徐々に慣れていきました。当時は今の SNS には当たり前のスタンプなどもありませんでしたので、とにかく自分の思いを書かなければ会話が成り立ちませんでした。スタンプを送ってごまかすこともできず、相手の顔が見えませんからとにかく自分の言い分を文章にする必要がありました。
最初はものすごく苦労しましたが、徐々に頭の中で簡単に英語の文章を作ることができるようになり、これは実際の英会話にも役立ちました。
② 映画やドラマの DVD を利用する
英会話を勉強したいと思うのであれば、洋画の DVD も大いに役立ちます。
英語を勉強するために洋画を見るとなると多くの人は、音声は英語、字幕は日本語と言う設定をイメージすると思います。しかし私は、敢えて音声は日本語、字幕を英語という設定をお勧めします。
まず、英語を聞いていると英語を勉強したような気になりますが、まず英語で映画を見たところで全てを聞き取ることは困難です。さらに人間は耳からではなく、目から多くの情報を得ていますので、仮に英語が聞き取れなかったとしても、目で映像を見ることでストーリーが理解できてしまうのです。
さらに日本語で字幕を見ていたら、何の問題もなくストーリーを理解してしまいます。たとえ英語の音声を聴き取れていなくてもストーリーが理解できてしまうため、英語が分かったような気になってしまうのです。
そうではなくて、字幕を英語にすることで全ての英語の表現が頭に入ります。
また、音声を日本語で聴くことにより、字幕を見ながら「この表現はこういう意味なのか!」と学ぶことができるのです。もちろん、最初はスピードについていけず、字幕を読み切ることができないと言うこともあるかもしれません。わからない単語があれば一時停止をして調べることも大切です。
私はわからない単語や表現を毎回調べながら映画を見ていたので、例えば 2 時間の映画ならば大体4時間ぐらいかけて見ていた気がします。
また、例えば映画だけではなくてアメリカのドラマなどを活用することもできます。
もしも政治関係の単語を勉強したいのであれば政治関係のドラマを見れば良いですし、医療関係の単語を学びたければ医療関係のドラマを見ればよいのです。
単語帳を見つめてもなかなか単語が覚えられない、という人であったとしても、映画やドラマなどから単語を学べばセリフで覚えることができますので、比較的簡単に英語を勉強することができます。セリフを覚えますので、英会話の勉強にもなるのです。
このやり方だと、1 本の映画やドラマを見るだけでものすごく時間がかかります。しかし今はDVD も安くレンタルすることができますから、本当にお金をかけずに英語を勉強することができる時代になったと思っています。

『結論』
私は高校生の時に念願のアメリカ留学を果たしました。留学に行く前には友達とチャットで一生懸命会話をし、留学中の英会話に役立てることができました。
様々な話題をチャットで話していたため、留学中に友達と英語で話す際にも頭の中で比較的容易に英文を構成することができ、会話をスムーズにすることができたと思います。チャットをしていなかったら、あそこまでの会話はできなかったでしょう。
また、私が高校生のときにDVDが普及し始めました。留学中にホストファミリーの家で映画を見ながら英語の字幕を見ると、ストーリーをより理解することができると気づいたのです。その後、日本に帰ってからもDVDを使って英語を勉強し続け、何の参考書も使わないまま高校 3 年生で英検準 1 級を取得しました。
今は海外在住なので、日常会話は英語となりました。それでも英会話で表現や発音を間違える事はたくさんあります。ネイティブ並みの英語力を持っている夫に笑われることもありますが、めげないことも英会話の勉強の方法だと思っています。失敗も学習のうちです。

今は SNS も普及しましたから、外国人と英語でメッセージを送り合う機会も多くなりました。もしも外国人に知り合いがいないと言うのであれば、同じく英語を勉強したいと考えている友達と英語で会話をすると言う方法もあります。
また、パソコンでも映画やドラマなどを見ることができるようになりましたし、英語の字幕を提供しているものもたくさんあります。私は今でも洋画を見るときには出来る限り英語の字幕を見るようにしています。特に話題のドラマなどでは流行の表現なども学ぶことができますし、常に新しい刺激を受けることが大切だと思っています。
英語力を生かしたいのであれば、確かに海外に行く必要があるでしょう。しかし英会話を学びたいのであれば、日本国内でもできることはたくさんあります。英語が全然わからないままで海外に行ったとしても、英会話をそこまで上達させることはできません。
日本である程度の基盤を作り、それで海外に行くからこそ英会話を飛躍的に上達させることができるのです。英会話の学習はお金がかかる、と考える人も多いかと思います。しかし、良い友人に出会い、さらに身近にある道具を使うことによって、英会話は誰でも簡単に学ぶことができるのです。
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