出発前に英語を習得しましょう!
私は長年イギリスに住んでいるのですが、その間に、たくさんの日本人駐在員の奥様たち(通称、駐在妻)とお友達になりました。
10年も英語圏で生活しているのに、全く英語ができないというツワモノにも出会いました。
たいがいは、2年目くらいから、なんとなくゆとりが出てきたけど、最初は『ひきこもり』だったという人が多いです。
ひきこもりにならず、現地の生活にすぐに馴染めたのは、やはり日本で英語をある程度習得してきた人たちでした。
ですので、ぜひ、みなさんにも英語を学んでから出発することをお勧めしたいのですが、通常、英語習得には約2000時間の学習が必要と言われています。
ご主人の海外赴任が決まってから出発まで、あまり時間がないことが多いのではないでしょうか?
短いと3ヶ月くらいですよね。
3ヶ月で、英語がペラペラになるのは残念ながら無理ですが、日常生活に困らないレベルの英語力をマスターすることは十分可能です!

駐在員の奥様にまつわる幻想と現実
会社が何でもサポートしてくれる?
私も昔は、海外赴任といえば会社が全てサポートしてくれて、優雅に暮らせるものだと思っていましたが、特に最近は、『家賃補助以外は自力で頑張りましょう!』な、DIY型駐在が増えてきてるようです。
お子さんの学校との連絡なども、毎日通訳が来てくれるわけではないので、自分の英語で乗り切るしかありません。
海外に住めば英語はしゃべれるようになる?
『現地に3ヶ月も住めばその国の言語がしゃべれるようになる』って、聞いたことありますよね。
何年も住んでいるのに、しゃべれない日本人をたくさん知っています…。
もともと英語の基礎を習得してきた人に限っては、初めから外に出て英語に触れる機会が多いので、3ヶ月で英語力がアップするのは、まんざら嘘ではないと思います。
英語ができなくても海外で生活できる?
住む国や地域にもよりますが、他の日本人駐在員のいる地域に住むのでしたら、可能といえば可能です。
私の友人で、イギリスに住んで3年、いまだに英語があまりしゃべれない日本人駐在員の奥様がいます。
そんな彼女でも、現地の病院で出産までできています。
ただし、病院は毎回日本人の通訳同席、現地のプレーグループに参加できないので基本的に子供とうちにひきこもり、ボイラーなどが故障するとご主人を待つか、私たち日本人の友人に頼んで代理で電話をしてもらうという、全く自立できない生活です。

現地に着いてからでは遅い!出発前に英語を学習した方がいい理由とは?
わざわざ日本で英語の勉強をしなくても、現地で語学学校に通えば英語なんて、すぐしゃべれるようになる、と思うかもしれませんが、出発前に勉強しておく理由はこんなにあります。
なかなか語学学校に通えず、しゃべれず終いになる
お子さんがいると、なかなか語学学校に通えません。自宅に来てくれる日本人向けの家庭教師も簡単に見つかりますが、かなりレッスン費用は高いです。
考えている間に、現地で英語を習うのが延ばし延ばしになって、結局しゃべれないまま、というのがよくあるパターンです。
語学学校でレベルの低いクラスに入れられてしまう
語学学校に通う場合も、レベル分けテストで点数が低いと、日本人だらけの初級クラスに割り振られてしまい、思うほど英語が上達しない可能性があります。
基礎ができていると、現地での英語の上達が早い
ある程度英語の基礎ができていれば、積極的に外に出て行くこともでき、自分の英語力も試したいという気持ちも出てきて、英会話の上達が非常に速くなります!

出発前3ヶ月にお勧め3つの英語学習法
実際に短期間で生活に困らないレベルの英語をマスターするための学習法をご紹介します。
家事や育児、引越し準備と勉強する時間がなかなか取れないかもしれませんが、朝2時間早起きをして、この3つの学習法を実践してみましょう!
オススメ学習法1ー中学、高校英語の教科書を復習して、文法の基礎を作りましょう
復習するといっても、教科書を1から読み直す必要はありません。
最近は学び直し用の参考書や問題集がたくさん出ていますので、中学英語の問題集を1冊、高校英語の問題集を1冊、解いてみましょう。
一度は習ったことがある内容なので、問題を解きながら、『あ、こんなの習ったなー。』と、意外と思い出したりするものです。
問題を解いていて、わからなかったところや、間違えたところだけ解説を読んで復習しましょう。
たとえ現地で語学学校に通ったとしても、習う文法は、初級クラスで中学英語、上級のクラスでも高校の教科書の内容なことが多いです。
ここまで完璧にしておけば、現地に着いてからはスピーキングの習得に専念できますし、語学学校でのクラス分けテストでも高得点が狙えます。
問題集は、『大人向け 学び直し 中学英語(高校英語)』でインターネットで検索すると、すぐ見つかります。
オススメ学習法2ー英語の音読をしましょう
英語学習においての『音読』の重要性は、最近広く知られるようになってきました。
でも、ただ読めばいいというわけではありません。
意味がわからないものを、正しい発音がわからないまま読んでも、英語力アップにはつながりません。
ですので、教材選びが重要になってきます。
レベルにあった、CD付きの音読トレーニング用教材を1冊選んでみてはいかがでしょうか?
『ウィスパリング同時通訳』のトレーニング用テキストも、音読用にお勧めです。
同時通訳というと難しそうに聞こえますが、文節ごとに区切って、どんどん音読していくというトレーニング法で、英語初級者向けのテキストもたくさんありますので、ぜひ探してみてください。
オススメ学習法3ー耳を英語に慣れさせましょう
家事のBGMに、英語を聞くトレーニングをしましょう。
CNNやBBCニュースなど、難しいものを聞く必要はありません。興味のないもの、難しすぎるものを聞いても、ただの聞き流しになって効果がありません。
あなたの好きなドラマや、映画、Podcastのプログラムなど、興味のあるものを選びましょう。
もし可能でしたら、セリフやフレーズを聞き取って、ディクテーションをしたり、聞き取ったセリフをリピートするシャドーイングをすると効果がかなり高くなります。
ただ、忙しい時期ですので、時間がなければ、集中するのは上記の2つの学習を優先させて、こちらは『興味を持って聞くこと』だけでも十分です。
ただし、毎日続けることが大切です。
最後の悪あがきが大きな差を生みます!
この最後3ヶ月の学習が、現地に着いてからの生活を順調にスタートさせる重要な鍵になります。
せっかくの海外生活のチャンスです。
他人に頼らず、最低限のことは自分でできる英語力を身につけて、駐在妻の落とし穴『ひきこもり』にならず、どんどん外へ飛び出していきましょう!
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