『留学後の最初の宿題、それが「日記」でした』
「あなた達に宿題を出します。英語で日記を書きなさい。」
英語が話せるようになりたい!とイギリスへ留学した私に、語学学校の先生が与えた初めての宿題は「日記」でした。
「えー!そんな子供っぽい宿題イヤだな。」と思いましたが、先生に怒られるのは避けたいもの。
その日に先生の言うとおり日記帳を購入し、英語で日記を書きはじめたのです。

結論からいうと、その後も留学が終わるまでの半年間、私は英語で日記を書きつづけました。
最初は「遊園地へ行った。楽しかった。」程度しか書けませんでしたが、半年後にはわずか10分でノートを1ページ埋めるほどの日記が書けるようになったのです。
特に興味深かったのは、日記をスラスラと書けるようになるにともなって、英語もペラペラと話せるようになったこと。
「日記を書く」ということは「英語を話す」ことと密接につながっていたのです。
今私は英語を使う仕事をしていますが、ビジネスで使えるまでに英語力を鍛えられたのは、留学中に書きつづけた日記のおかげであると自信を持っていえます。
ほんの少しの時間で始められる英語のトレーニングとして、今日から英語で日記を書いてみてはいかがでしょうか。
この記事では、英語日記の書き方を紹介します。
『面倒くさがりの私でも続けられた!日記を書くコツ』
「日記帳は薄く、小さく」
まずは日記帳選びから始めましょう。私が選んだ日記帳は、パスポートサイズの薄いノートでした。
結果的には、このチョイスは大正解でした。
想像してみましょう。
50ページの問題集と、10ページの問題集。どちらがより簡単そうに見えますか?
ほとんどの人が10ページの問題集と答えるでしょう。
日記を書くにあたって大切なのは「簡単ですぐ終わりそう」なタスクだと思えることです。
厚くて大きな日記帳よりも薄くて小さい日記帳の方が、取り組みやすいことがわかるでしょう。
「たくさん書くぞ!」と意気込んで、厚い日記帳を選ぶことはやめましょう。
日記帳のボリュームはあなたが何日つづけられるかに大きな影響を与えます。
「はじめは3行で構いません、毎日つづけることが大切です」
目の前には白紙の日記帳。今日一日の出来事を書こうとしたら、きっと1日たっても終わりません。かつて私も日記帳を前に頭を悩ませた1人でした。
これから英語日記を書き始める人に口をすっぱくしてお伝えしたいのが、「はじめは3行くらいで良い」ということです。
1日目から頑張って書きすぎて、2日目、3日目と時間がすぎるにつれてやる気が失われていってしまい、いつの間にか日記帳を開かなくなってしまうことが一番怖いのです。
私は英語日記という宿題が与えられた初日、机の前で1時間くらい悩んだ後、「あきらめ」ました。
何をあきらめたかというと、複雑な単語をたくさん使用した、長くてかっこいい文章を目指すことをあきらめたのです。
初日に私が書いた日記の内容は「初めての授業がありとても疲れました。眠いです。おやすみなさい。」今思い出すと恥ずかしい限りですが、本当にこの内容で先生に提出しました。
『いつの間にか短い時間で長い日記がかけるようになります』
たった3行から始まった私の英語日記ですが、数日後に英語で日記を書くことのメリットに気がついたのです。
そして書きつづけると、3カ月後に驚くべき変化が訪れたのでした。
「書き始めて数日。昨日書いた文章は、すぐに話せることに気づきます」
まず気がついた英語日記のメリットは「昨日書いた文章ならば口からスラスラと話せる」ということ。
留学先の語学学校は5〜10人のグループ授業で、世界各地から来たクラスメイトがいました。朝、学校に到着してから授業が始まるまでの間はこのクラスメイトたちと雑談して過ごすことになります。
そこで大抵話題になるのが「昨日、何をしたか?」です。この時、英語で日記を書いていると、昨日書いた日記の文章を伝えるだけで相手との会話が進んでいくことに気がついたのです。
しかも、その場で文章をつくりだすのではなく、昨日の記憶をたよりに話ができるのでとっても楽でした。
スピーキングの練習もできてまさに「英語日記」はまさにメリットだらけ。クラスメイトとのコミュニケーションも活発になりました。
こうして英語日記を書く効果に気づいた私は、その後も無理せず3〜5行の日記を書きつづけることにしたのです。
「手が勝手に動く、という感覚に驚いたのが2か月後」
簡単な文章で3〜5行の英語日記を書きつづけていた私に次の変化が訪れたのは、それから2カ月後のことでした。
いつものように日記を書いている最中に、「もっと情報を書きたい!」という思いがムクムクと湧きあがってきたのです。
はじめは「今日は美術館に行きました。展示会はとても面白かったです。今度は博物館に行きたいです。」という文章で精一杯だった私。
しかしこの時は、
「今日は美術館に行きました。そこはとても人気で混んでいました。展示会はとても面白かったです。特に、ゴッホの絵が見られて感動しました。今度は博物館に行きたいです。その博物館はとても有名です。」
といったように、どんどん説明文が英語で頭のなかにあふれてきたのです。
とても不思議な感覚でした。
私はその感覚に従って、ペンを動かしていきました。
もしかしたら文法の間違いはあったかもしれませんが、とにかく思うままに文章が尽きるまで書いていくと、15行も書けるようになっていたのです。
その時から1日分の日記として10〜15行くらい書く練習をつづけました。

「3か月後、スピーキングの上達も実感」
少し長い文章がかけるようになってから1ヵ月が過ぎたころ、今度は自分のスピーキングに変化が訪れます。
驚くことに、英語が流れるように口から出てくるようになったのです。
この変化は、「日本語でまず考え、英語に翻訳してから話す」というプロセスがなくなったからです。
それまでは頭の中で日本語の文章を組み立ててから英語に変換していたため、考えているうちに会話が進んでしまっていることがありました。
ここから、私のスピーキング力はどんどん伸びていくようになります。
このスピーキング力の向上したのも、英語日記のおかげといえます。なぜなら、「英語で日記を書く」という作業は、「英語を話す」作業にとても似ているからです。
適切な単語を選び、伝えたいことを考えて文章にする作業という点はどちらの作業にも共通しています。
違うのは、「紙に書くか」「口に出すか」ということだけです。
「紙に書く」訓練を毎日つづけたおかげで、「口に出す」力、すなわちスピーキング力も伸びたのだと実感しました。

『英語日記であなたの力は絶対に伸びます』
英語をビジネスで使いたい気持ちがあるならば、今日から英語で日記を書きはじめるようにオススメします。
はじめは3行程度の文章しか書けず、悔しい気持ちでいっぱいになるかもしれません。
しかし、それでも続けることが大切なのです。
書き続ければ、遠くない未来に「長い文章が書ける自分」に出会えるはずです。
そして、さらに続けていくことが「英語を話せる自分」につながります。
今回紹介した英語日記をつづけるコツをふまえて、今日から少しずつ始めてみましょう!
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