必要なのは会話を『音読』すること
英語には多少自信があったはずなのに、いざ電話になると頭の中が真っ白になって、「単語が出てこない…!」といった経験はありませんか?
私も電話を切った後に、「あー、ああ言えばよかった」「あの件を確認し忘れた!」悔しい思いをすることがよくありました。
でも、これは英語を考えながら話すのをやめて、『音読」することですぐに解消されるのです。

こちらから電話をかける場合
意外かもしれませんが、電話を受けるより、こちらからかける方が、内容を事前に知っているのでハードルが低いのです。
実際に電話をかける前に、頭の中で会話のシミュレーションをしてみましょう。
そして、会話の中で使いそうな単語やフレーズをできるだけたくさん紙に書き出しておきましょう。
特に最初の数センテンスは、こちらから一方的に話す場合がほどんどですので、丸々音読で対応できます。
想定外のことを言われて返事に困らないよう、何パターンか会話を用意しておきましょう。
私のデスクにも、もう何度も繰り返して暗記してしまった後でも、視覚で確認できるよう、フレーズのメモが常にたくさん貼られていました。
A4ノート1ページいっぱいに作文してから、電話口で読み上げることもよくありました。
自分が正しく理解しているかを確認
電話を切る前に、重要な内容、例えばミーティングの日時や場所などを復唱するのを忘れずに。
可能であれば、決定事項を電話を切った後にこちらからメールで送る、もしくは相手にメールしてもらうようにお願いしましょう。
相手からの電話を受ける場合
予測していなかった分、こちらの方が電話に出た時のパニック度は高いかもしれません。
でも、落ち着いて聞いてみると、大した内容ではないことがほとんどだったりします。
これも、いくつかのパターンを想定して、使えそうなフレーズを書き出しておけば対応できます。
英語だからという理由だけで焦らず、言っていることが聞き取れなければ、こちらから質問をして要件を聞き出すのも手です。
予想外の英語の電話
たまたま出た外線が英語だった…という場合に考えられるのは、不在中の上司や同僚宛ての外線が転送されてきた、間違えてあなたのところにかかってきた、あとはセールスなどの迷惑電話というシチュエーションがほとんどではないかと思います。
定番の電話対応フレーズをいくつか書いておきます。
不在の場合
He is not available at the moment.
(ただいま電話に出られません。)
He is in the meeting at the moment.
(ただいま会議中です。)
He is not in today.
(本日は休暇をいただいています。)
Would you like leave a message?
(伝言を残されますか?)
May I take a message?
(伝言を承りましょうか?)
*最初にI’m afraidをつけるとよりプロフェッショナルです。
電話を転送する場合
I will put you through to XXX.
(XXXにおつなぎします。)
Could you hold the line please?
(少々お待ちください。)
すぐに真似したいワンランク上のフレーズ
定番の電話フレーズからもう少しステップアップして、相手によりプロフェッショナルで好印象を与えるフレーズを取り入れてみてはいかがですか?
こちらから相手に電話をかける時
I’m calling regarding XXX.
(XXX の件でお電話しています。)
なんの件で電話をしているのか、早い段階でこちらから伝えると話がスムースにいきます。「〜の件で」の意味の「regarding」は、ビジネスシーンで頻繁に登場します。
When is a good time to call?
(何時頃が電話をかけるのに都合が良いですか?)
相手が不在だったり、ミーティング中で忙しかった場合。
Do you have a time in mind?
(希望の時間はありますか?)
Would 2pm work for you?
(2時はいかがですか?)
都合を聞く際にこの「work」の単語はよく使います。また、相手の提案に対して同意の返事をする「It works for me.」も日常的に使われています。
Let me check my understanding.
(正しく理解しているか復唱させてください。)
決定事項や相手が言ったことを自分がちゃんと理解しているか復唱する前置きとして使います。分かったつもり、分かったふりは厳禁です。
相手からの電話を受けた場合
May I ask what this is regarding?
(ご用件をお伺いしてもよろしいですか?)
I’m afraid i’m not allowed to give you the information.
(申し訳ありませんが、その情報はお教えできません。)
同僚の直通番号などの個人情報を聞かれて、答えたくない時に使えます。
Let me see if I got that right.
(間違えないか確認させてください。)
コールバック先の電話番号や名前を復唱する前に使います。
Is there anything I can help you with?
(他に何かご用件はございますか?)
電話を切る前に、余裕があれば是非この一言を。一流ホテルでも使われるフレーズで、あなたの印象も大変良くなります。
Thank you for calling. Have a lovely day!
(お電話ありがとうございました。良い1日を!)
最後に、something nice、何か素敵な言葉で電話を切りましょう。

意識せずに英語での電話対応ができるようになりますよ!
上手く聞こえるように英語を喋る必要はないのです。大切なのは、落ち着いてきちんと聞き、伝えることです。
私も上手く聞こえるようにと、早口で流暢に喋ろうとして、逆に噛んでしまったりします。
他にも分かったふりをして電話を切った後で「どうしよう!!」と真っ青になったり、聞いていた周りの同僚に笑われて、恥ずかしい経験が山ほどあります。
電話の会話をシミュレーションして文章を書き出し、目に見えるところにメモを貼って音読する方法を始めてからは、目で文章を確認しながら読める安心感で緊張もなくなり、フレーズがスラスラと口から出てくるようになりました。
口に出して音読したり、何度も同じフレーズを繰り返し口にしていると、不思議と相手の英語も聞き取れるようになりました。意識せずに英語がペラペラとしゃべれるようになったのです。
この方法はあなたにも有効です。音読の練習を実践することで、英語での電話対応をテキパキこなせるようになりますよ。
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