エイプリルフールは国民行事⁈
エイプリルフールといえば、『友達に嘘をついてびっくりさせる日』ですよね。日本でもエイプリルフールの存在は知られていますが、海外では規模が全然違います。
まだテレビも白黒の時代から、国営放送のニュース番組が堂々と嘘ニュースを発表して国民を騙してきました。
今なら『そんな馬鹿な…』という内容も、まだ情報化が進んでいない当時の人々の間に、大センセーションを巻き起こしたことは想像できますよね!
当時の人々を驚かせたと思われる、歴代のエイプリルフールジョークのベスト10をご紹介します。

海外の歴代エイプリルジョークBEST10!
現代でも語り継がれる、伝説的なエイプリルフールの嘘ニュースをランキング形式でご紹介します。
10位:ライオンを洗う日 (1698年)
記録に残る歴史上最も古いエイプリルフールジョークと言われています。
その昔、ロンドン塔には動物が住んでいました。その動物たちの中でも『ライオンを洗う日』という架空の年間行事がでっち上げられ、ライオン洗いが現物できるという嘘情報のために、4月1日に人々がロンドン塔に殺到しました。
その後も19世紀頃までこのエイプリルフールジョークは毎年続き、架空行事の招待状を販売する人まで出てきたそうです。
9位: 白黒テレビをカラーで視聴できる方法 (1962年)
スウェーデンのテレビ局SVT (Sveriges Television) が、まだ唯一のテレビチャンネルで、もちろん白黒放送だった頃に放送された、有名な嘘ニュースです。
ナイロンストッキングをテレビの画面に貼り付けると、白黒テレビがカラーで視聴できるという馬鹿げた方法を真面目に解説したところ、なんと何千人もの視聴者がこの方法を実際に試したそうです。
8位:エイプリルフールの起源が暴かれる (1983年)
ボストン大学のジョセフ・ボスキン教授がアメリカAP通信のレポーターにジョークのつもりで語った『エイプリルフールの起源』が、4月1日にいくつもの新聞に掲載されました。
数週間後、ボスキン教授は、彼が語ったエイプリルフールの起源は全て嘘だったことを明かしましたが、AP通信のレポーターはその嘘を真に受けてしまったそうです。
エイプリルフールの起源はいまだに謎のままです。
7位:グリニッジ標準時がギネス標準時に改名 (1998年)
世界の標準時GMT(Greenwich Mean Time = グリニッジ標準時)が、黒ビールのギネスと提携して、ギネス標準時(省略形はGMTのまま)に改名することが発表されました。
くだらないのですが、イギリスらしいジョークで、真面目な経済紙ファイナンシャル・タイムズにも取り上げられました。
6位:ビッグベンがデジタル化 (1980年/2008年)
ビッグベンがデジタル化し、さらに不要になった時計の針は、先着順で希望者にプレゼントされると海外向けのBBC放送で発表されました。
なんと、いち早く放送局に時計の針希望で電話をしてきたのは、日本人だったそうです!
5位 スイスのラジオ局が人類の月面着陸を報道 (1967年)
スイスのラジオ局が1時間に渡って、アメリカの宇宙飛行士が月面着陸に成功したという嘘ニュースを報道しました。
また、夜7時頃にスペースシップが月から地球に戻ると放送の最後にコメントしたため、チューリッヒの街を見下ろせる山に、スペースシップを見ようとする人々が殺到したそうです。
その2年後の1969年に、人類の月面着陸は現実になりました。
4位 ネッシーの死体が発見される (1972年)
ヨークシャー州のフラミンゴ動物園の科学者チームがネッシーの死体を発見したという写真付きの嘘ニュースが、あっという間に世界中に世界中に広がりました。
実際にはネッシーではなく、ゾウアザラシだったことが4月1日に発表されました。
そういえば、そもそもネッシーの誕生もエイプリルフールのジョークだったという説がありますよね。
3位 ロンドン近郊にUFOが上陸 (1989年)
1989年3月31日、ロンドン近郊のサリー州にUFOのような飛行物体が着地しました。
通報を受けた警察が向かったところ、当時36歳のヴァージングループ会長のリチャード・ブランソンがエイプリルフールのためにわざわざ作ったUFO型の気球だったということが判明。
ブランソン氏は4月1日にロンドン市内のハイドパークに着地する予定で、30日に気球で出発しましたが、風の影響で1日早くサリー州に降りてしまったそうです。
ジョークのために、UFOを作ってしまうあたり、さすがリチャード・ブランソンですよね。
2位 BBCが空飛ぶペンギンを撮影 (2008年)
[Penguins – BBC – YouTube]イギリスBBCが空を飛ぶペンギンの姿を撮影した映像を放送しました。
エイプリルフールネタだと知った上で見ても、なかなか壮大で、「本当にこんな風に空を飛べたらペンギンも気持ちいいだろうな」と思ってしまいました。
比較的最近のニュースなので、エイプリルフールの嘘ニュースと気づく人も多かったようですが、それでも日本でいうNHKに当たる、お堅い国営放送のBBCの放送です。真に受けた視聴者からの問い合わせが殺到したそうです。
1位 スイスのスパゲッティー収穫 (1957年)
[BBC: Spaghetti-Harvest in Ticino – YouTube]お堅いBBCが、あり得ないエイプリルフールジョークを真面目に放送する歴史はここから始まりました。
1957年に、スイスで木になったスパゲティーを収穫するニュース映像をイギリスのBBCが紹介しました。
『自家製のスパゲティーに勝るものはありません。』という真面目なナレーションがシュール過ぎて、笑わずには見られません!
放送当時は間違いなく、本当に『スパゲティーが木になる』と信じた視聴者が大勢いたと思われます。

来年の4月1日は海外のニュースに注目!
やはりブラックユーモア好きなお国柄のせいでしょうか?
調べてみると、
歴代の大規模なエイプリルフールジョークはイギリスのものが多いようでした。
最近はいろんな企業や団体がエイプリルフールのイベントをするようになってきましたが、やはり普段は真面目なイメージのニュースチャンネルが遊び心いっぱいのことをすると、おかしさ100倍ですよね!
来年の4月1日はどんなエイプリルジョークが発表されるか、ぜひ海外のニュースに注目してみましょう。
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